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学校検診後に来院されるご両親へ

今日はこの時期に多い学校検診後に来院される子供さんとお母さんへのメッセージです。

学校検診後に片眼ずつ視力測定を行いABCDの判定でもらってくる例の紙についてです。

一様にご両親は1年前はAAだったのに今回はBCです。何がいけないんでしょうと

肩を落とされます。僕が思うに近視は遺伝と生活環境に依存するように感じます。

遺伝は仕方ありませんが環境はかえられます。ただこどもさんにもそれぞれ友人関係や大人には

わからない取り巻く環境があるとおもいますのでテレビもゲームもすべて禁止というのは

やめたほうがいいと考えます。こどもさんたちはグループで遊ぶことが多いのでそのあたりを

お母さんたちで話し合い、時間を制限したり今日は外で遊ぶ日と決めるのも1つだと思います。

次に学校検診の紙についての説明ですがぼくのなかの基準はこう考えています。

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●A(1.0以上) 視力良好
●B(0.7-0.9) 一番後ろの席でも黒板の文字をほとんど読める
●C(0.3-0.6) 一番後ろの席だと黒板の字が読めないが、前方の席だと見える
●D(0.3未満) 一番前の席に座っても黒板の字が読めない。

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となっています。つまり極度に両眼のバランスが悪くなければ両眼視で

●AまたはB(0.7以上)であれば「メガネはいらない」
●C(0.7~0.3)であれば「席を前の方にしてもらう」か「授業中はメガネ装用」
●D(0.3未満)であれば「一番前でも黒板が見えないのでメガネが必要」

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ということになります。

特殊な場合を除き(遠視や眼位の問題が絡んでいる場合)両眼Bまでなら環境改善と経過観察。

両眼でC以下の場合、望遠機能訓練と夜間の点眼にて治療を行う(効果反応にありなしがある)

という考えになります。治療内容についてはまたの機会に説明します。

眼鏡に関してはご両親からすれば抵抗感があると思いますが必要な時は割り切っていただく

必要があります。ただ僕の考えですが4年生までは転倒事故などの危険が伴う気がします。

なので眼鏡は5年生まではできれば作成せず、生活ができれば良いと考えています。

by supersoul9201 | 2011-05-01 01:20 | 眼科医療関連