今日は飛蚊症について書いてみようと思います。
少し長文になるかもしれませんが最期までお付き合いお願いします。
話の前に今日の曲紹介
僕の大好きなby all meansです。80年中期の音が好きです。
毎日外来をしていると必ず飛蚊症を主訴に患者様が来院されます。
飛蚊症とは一体何なのか???
成書には「視線を横切ってあたかも蚊が飛ぶかのような症状」
硝子体中の混濁により生じた陰影が網膜に投影することにより起こる内視現象とあります。
またこれは暗いところでは自覚がなく白い壁などを背景にしたときに自覚することが多い
とされています。
飛蚊症には良い原因と悪い原因があります。
大事なことは原因の見極めをすることです。
良い原因の代表は加齢による目の中の環境の変化によるものです。
悪い原因は大きくわけて3つ
① 目の中の炎症が起こった時
② 目の中の網膜に出血(眼底出血)が起こった時
③ 網膜剥離またはその原因となる網膜裂孔ができた場合
今日はここ最近当院にて多い③の網膜裂孔と網膜剥離について実例を
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(掲載の写真については個人特定はできませんが掲載許可済です。)
50歳代の男性で中等度の近視があり10日前から飛蚊症を自覚され来院
散瞳し検査してみると
右眼眼底上耳側に網膜裂孔を認めました。
これが網膜剥離の原因です。しかも上方にあるため剥離の進行が早いため早急な治療が必要です。
当院にて網膜光凝固による治療を行いました。
裂孔の周囲は剥離が起こっていたためその部位を取り囲むように行いました。
この段階でみつかれば体への侵襲の少ない光凝固治療が可能です。
値段は3割負担で状況により一部負担金30000円から55000円となります。
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60歳代で1か月前から飛蚊症を自覚するも放置。
見え方がおかしいとのことで来院されました。
検査をすると
物を見るのに一番大事な黄斑部の近くまで剥離が進行しています。(斜線部分まで)
この隔離の原因になる裂孔は上方にありました。
これは剥離が完全に進行した状態で手術による加療が必要となります。
目の外から行う場合、目の中に直接入って行う手術がありますが
どちらも術後にガスをいれて安静を保たなければならず体にかなりの負担がかかります。
このかたは病院にて硝子体手術を施行していただき1か月で退院となりました。
現在視力もしっかりでております。
このように飛蚊症は怖い原因が存在します。 早期に発見できれば楽な治療ですみます。
自覚されているかたは積極的に診察を受けてください。
その際、注意していただきたいことは
① 散瞳検査をするので自動車でくるのは控えてください。運転して帰れません。
② 散瞳するのに時間」がかかりますので受付終了1時間前までに入ってください。
長文お疲れさまでした。
# by supersoul9201 | 2013-06-24 12:59 | 眼科医療関連